クレジットカードの利用可能枠とは?利用可能額との違いは?

「クレジットカードの利用可能枠とは何ですか?」という質問をたまに受けます。又、利用可能枠利用可能が同じものであると勘違いしている方も多いです。そこで、この記事では、利用可能枠利用可能額について、40枚以上のカードを発行してきたクレカマニアの私が解説します。クレジットカードの利用可能枠を知ることで、「カードを使おうとしたら使えなかった」という事態を避けることが出来ます。

クレジットカードの利用可能枠とは?

 利用可能枠とは、あるクレジットカードで支払いが出来る上限額のことです。クレジットカードを作った際、カードが貼ってある台紙に、以下のような表が印刷されていると思います。この表が、利用可能枠です。

(出典:https://www.jcb.co.jp/service/basic/usage/credit-limit/)

 

 この画像のカードの場合は、利用可能枠が80万円と設定されているので、このカードでは80万円までのショッピングをすることが出来ます。

利用可能枠の種類:リボ払い枠やキャッシング枠

 利用可能枠には、ざっくり分けると4種類あります。(a) ショッピング1回払い枠、(d) ショッピングリボ払い利用可能枠、(3) キャッシング枠、そして (4) 総枠です。先程の画像を元に説明します。画像中の記号を見ながらお読み下さい。

(出典:https://www.jcb.co.jp/service/basic/usage/credit-limit/)

 まず、(a) ショッピング1回払い枠とは、その名の通り、1回払いで利用出来る上限額のことです。この画像では、80万円まで利用出来ます。

 次に、(d) ショッピングリボ払い利用可能枠とは、リボ払いで利用出来る上限額のことです。1回払い枠よりも少なめに設定されている場合が多いです (カード会社によります)。

 次に、(3) キャッシング枠は、キャッシング (貸付) を利用可能な上限額のことです。カード会社によっては、日本国内でのキャッシング枠と海外キャッシング枠を別々に設定している場合があります。海外キャッシングは、現地での現金調達に便利ですが、国内キャッシングは使う場面がないと思います。

 最後に、(4) 総枠とは、ショッピング利用分とキャッシング利用分を合計して利用出来る上限額を表しています。合計というのがここでのキーワードです。よく勘違いされるのは、ショッピング1回払い枠では80万円まで、ショッピングリボ払い枠では40万円まで、そしてキャッシング枠で50万円まで、合計で170万円利用出来る、と考える方が多いですが、これは間違いです。

 ショッピング1回払いで既に80万円利用している場合、総枠の上限額に到達しているので、キャッシングを追加で利用することは出来ません。同様に、キャッシングを50万円利用している場合は、ショッピングで利用出来るのは30万円までとなります。総枠の範囲内で、それぞれ細かく利用可能枠が設定されているだけなので、総枠を超えてカードを利用することは出来ません

利用可能枠はどうやって決まる?

 クレジットカードの利用可能枠は、カード会社の審査によって決まります。審査で重視されるポイントは、雇用が安定しているか (正社員か?)、一定の年収があるか、これまでにカードや携帯電話料金の支払いに遅延がないか、などです。正社員で、上場企業に勤めており、年収が高く、支払い遅延がない場合などは、信用力が高くなり、大き目の利用可能枠を設定されます。逆に、学生や新社会人などで、年収が低い場合などは、低めの利用可能枠を設定される場合が多いです。

利用可能枠を超えて利用出来る?

 通常は出来ません。しかし、一部のネットショップなどで、商品発送のタイミングでカードに請求をかけている場合には、利用可能枠を超えて利用出来てしまう場合もあります。極めて少ないケースですので、あてにしない方が良いでしょう。

 なお、利用可能枠を超えてカードを利用しようとすると、決済出来ませんというエラーが出るはずです。店頭であってもネットショップであっても共通です。私はアメリカ留学中に、何度か利用可能枠を超えて利用しようとして、出来なかった経験があります。店頭ではなんとも恥ずかしい思いをしました。

利用可能額とは?

 一方、利用可能額とは、利用可能枠から既に利用してまだ支払いが済んでいない金額分を差し引いた金額を指します。例えば、ショッピング利用可能枠が80万円のカードで、昨日30万円利用した場合、この30万円の支払いはまだ済んで胃なので、現在の利用可能額は、80-30 = 50万円となります。

利用可能額が回復するタイミングは?

 利用可能額は、カード利用代金が銀行口座から引き落とされた時点で、引き落とされた金額分回復します。回復した利用可能額は、直ぐに利用可能になります。なお、カード会社によっては、口座振替の翌日にならないと利用可能額が回復しない場合もあります。ビューカードの場合は、口座振替の翌日に、口座振替金額分、利用可能額が回復します。

利用可能枠を増やすには?

 クレジットカードを利用していると、「利用可能枠が足りない!」という状態になる場合があると思います。クレジットカードの利用可能枠の増枠には、2種類あります。一時的な増枠と、恒久的な引き上げです。どちらの場合にも、カード会社に連絡する必要があります。カード会社によっては、アプリや会員専用サイトから申請できる場合もあれば、電話でのみ申請を受け付けている場合もあります。増枠を希望するカード会社に確認しましょう。なお、増枠にはカード会社による審査があり、審査結果によっては、希望する金額まで増枠されない場合や、全く増枠されない場合もあります

 旅行や引っ越し、結婚式の時期など、一時的に支払う金額が大きくなる場合には、利用可能枠を一時的に増枠することが出来ます。一時的な増枠の場合は、恒久的な増枠よりも審査は優しめであると言われています。

 家族が増えたり、物価が高い地域に引っ越したなどで毎月の支出が増えた為に、永続的に利用可能枠を増枠したい場合もあると思います。この場合は、恒久的な利用可能枠の引き上げを申し込みましょう。最低でも、増枠申請予定のカードを6ヶ月以上利用していることが条件になります。当然ですが、他社カードを含めて支払い遅延などががあると、否決されやすくなります。

カード会社が利用可能枠を増枠してくれる場合もある

 クレジットカードを長年利用していると、カード会社の方から利用可能枠を増枠してくれる場合があります。私自身は、オリコカード、YJカードイオンカード、ファミマTカード、JCBカードにおいて、カード申し込みの半年後あるいは1年後に増枠された経験があります。カード会社によっては、半年毎に増枠されたケースもありました。

 増枠のきっかけになったのは、利用実績だと思います。私はこれまでに40枚以上のカードを発行してきました。現在でも、40枚以上のカードを保有しています。私は発行したカードは、必ず毎月利用するようにしています。例え数百円や数千円でも、毎月利用するという行為はカード会社にとって好印象です。利用可能枠の増枠を狙っている方は、まず利用実績を積むことから始めると良いと思います。

別のカード会社のカードを作る

 「じっくりと利用実績を積んでる時間はない!今すぐに大きな買い物をする予定があるんだ!」という方は、別のカード会社のカードに申し込むことをオススメします。クレジットカードの利用可能枠は、カード会社単位で設定されている場合が多いです。

 例えば、今持っているカードの枠が30万円で、あと30万円利用可能枠を増やしたい場合、別のカード会社で利用可能枠が30万円以上のカードを作れば問題ないですよね?現在カードを持っている場合、そのカード会社の審査に通ったということは、他のカード会社の審査にも通る可能性が高いです。30万円増枠申請するよりも、30万円の限度額で別のカード会社のカードを発行した方が簡単だったりします。

上位カードを作る

 ゴールドカードプラチナカードなどの上位カードは、一般カードと比べて、利用可能枠が大きめに設定されています。そもそもの下限額が一般カードよりも高く設定されている為、上位カードに申し込むことで、利用可能枠が大きいカードを入手することが出来ます。

 例えば、三井住友カードの場合、一般カードの利用可能枠は10万円〜80万円となっていますが、ゴールドカードの場合は、50万円〜200万円になります。一般カードの場合は、どんなに利用実績を積んでも80万円までしか利用可能枠は増えませんが、ゴールドカードに切り替えることで、最大200万円まで上げることが可能です。

 私の場合、メインカードとして使い倒しているエポスプラチナカードは、エポスカードからエポスゴールドを経て、順調にランクアップしてきました。エポスカードの利用可能枠は50万円 → エポスゴールドカード 100万円 → エポスプラチナカード 300万円というように、カードランクが上がるに連れて、利用可能枠は増枠されてきました。リボ払い枠はもっと少ないですが、今のメインカードとして活躍しています。

利用可能額を増やす (回復させる) には?

 利用可能額は、口座振替日 (又はその翌日) まで待てば、自動的に吹き落された金額分回復します。「それまで待てない!」という場合には、繰上げ返済を行うことで、利用可能額の回復を早めることが出来ます。繰上げ返済には2つの方法があります。1つはATM返済で、もう1つは振り込みによる返済です。

 ATM返済は、基本的にはリボ払いを設定しているカードでのみ利用可能です。セブン銀行など対応しているATMにカードを挿入し、入金処理をすることで、入金した金額分、利用可能額が回復します。入金後数分で反映される場合が多いです。コンビニATMに対応している場合が多く、利便性が高いです。なお、エポスカードやセゾンカードなど一部カードでは、1回払いで利用した金額もATM返済出来る場合があります。詳しくは、カード会社に確認しましょう。

 繰上げ返済のもう1つの方法は、銀行振込による入金です。この場合は、カード会社が指定する銀行口座に、カード利用代金の1部又は全部を振り込むことで、振り込んだ金額分の利用可能額が回復します。この方法は手間と費用と時間がかかります。まず、カード会社のコールセンターに電話し、振込先の銀行口座の情報を聞く必要があります。そして、振込手数料はカード利用者負担になる場合が多いです (条件付きで振込手数料が無料又は割引になるネット銀行を利用することをオススメします)。更に、カード会社によっては振込入金した金額が利用可能額に反映されるまでに時間がかかる場合があります。

まとめ

 この記事では、クレジットカードの利用可能枠と利用可能額についての解説、違い、利用可能枠を増やす方法と利用可能額を回復させる方法を紹介しました。利用可能枠とは、あるカードで支払うことが出来る上限額のことで、利用可能額とは、利用可能枠から既に利用してまだ支払っていない代金を差し引いた金額のことです。

 利用可能枠を増やすには、カード会社に増枠申請をしましょう。最低でも6ヶ月以上のカード利用実績が必要です。利用可能額の回復を早めるためには、繰上げ返済を利用しましょう。

 利用可能枠を超えてのカード利用は出来ません。利用可能額を常に確認しておき、いざ店頭で利用しようとした時に、店員に「限度額を超えているようで、このカードは利用出来ません」などと言われて恥ずかしい思いをしないように気を付けましょう。

クレジットカードの締め日・支払日とは?

 クレジットカードには「締め日」と「支払日」というものがあります。クレジットカードを初めて発行した方は、何のことかさっぱり分からないと思います。私も、初めてこれらの用語を聞いた時には意味不明でした。

 この記事では、クレジットカードを40枚以上発行してきたクレカマニアの私が、クレジットカードの締め日と支払日について解説します。これらのサイクルを知ることが、クレジットカードを賢く利用することが出来るようになる第1歩です。

クレジットカードの支払いサイクル – 締め日・支払日とは

 クレジットカードは、後払いの仕組みです。この仕組みは、一定の期間内にカード利用者がカードを利用して買い物をした代金を、後日、指定の期日に銀行口座から口座振替により支払うというサイクルで成り立っています。

 例えば、PayPay のキャンペーンで注目を集めているYahoo! Japan カード (通称:YJ カード) の支払いサイクルは、毎月1日〜その月の最終日の間の利用代金を合計し、翌月の27日に引き落とします。この場合、月末が締め日となり、翌月の27日が支払日となります。

 つまり、クレジットカードの締め日とは、支払いを集計する期間の最終日のことを表します。「集計期間を締める」という意味で、「締め日」と呼びます。上記の例で登場したYJカードは、月末締めです。

 同様に、支払日とは、クレジットカード利用代金が銀行口座から引き落とされる日のことを指します。YJ カードの場合は、利用した月の翌月の27日が支払日になります。

なぜ締め日と支払日を理解する必要があるのか?

 クレジットカードの締め日と支払日を理解することはとても重要です。それは何故でしょうか?締め日と支払日のサイクルを理解することでクレジットカードを賢く利用することが出来、引き落としエラーを防ぐことが出来ます。以下で詳しく説明していきます。

締め日と支払日のサイクルを頭に入れてクレカを賢く利用する

 クレジットカードの締め日と支払日のサイクルを頭に入れておくと、大きな買い物をする時に有利です。例えば、月末締めのYJ カード楽天カードで、4月〜5月の任意のタイミングで10万円のパソコンを買うとしましょう。4/30に購入する場合、4月中の利用金額として集計され、5/27 に銀行口座から引き落とされます。

 しかし、5/1 に購入した場合、5月の利用分として集計され、6/27 に引き落とされます。購入する日にちを1日変えるだけで、支払日が1ヶ月も変わります!ボーナスの支給を待ってから支払いたい場合などには、この1ヶ月にはとても大きな意味があります。このようにして、支払いのサイクルを頭に入れておくだけで、資金繰りに余裕が生まれることもあります。

 更に、支払日を頭に入れておくことで、銀行口座の引き落としエラーを防ぐことが出来ます。「何日に何円引き落とされる」という情報を予め頭に入れておき、余裕を持って引き落とし口座に入金しておきましょう。通常、引き落とし日の前日 (前営業日) までに、入金しておく必要があります (土日・祝日も入金額が反映されるネット銀行の口座を除く)。引き落とし日が月曜日や連休明けなどの場合は特に注意が必要です。引き落とし日の前営業日までに、引き落とし口座に入金しましょう。これを忘れると、大変なことになります。

 クレジットカードは、カード利用者がカード利用代金を期日に支払うという「信頼」を形にしたものです。もし、支払日に利用代金の引き落としエラーが発生した場合、カード利用者とカード会社との「信頼」にひびが入ることになります。遅延損害金が発生するほか、カード会社から電話連絡などが入ります。カード会社によっては、再度振替をおこなってくれる場合もありますが、カード会社の指定する銀行口座に振込入金をする必要があることもあります。この場合の振り込み手数料はカード利用者負担になる場合が多いです。余計な出費をせずに、かつカード会社の信頼を失わないようにするために、カードの支払日を確認して、利用代金が確実に引き落とされるように準備しましょう。 

締め日と支払日のサイクルはカードによって違う

 この記事で紹介したYJカードと楽天カードは、月末が締め日で、翌月の27日が支払日 (引き落とし日) です。しかし、クレジットカードの締め日と支払日のサイクルは、クレジットカードによって異なります。主なカード会社毎の締め日と支払日のサイクルを以下にまとめてみました。追記、訂正があれば、コメント欄にお願いします。

 なお、発行会社が同じであっても、カードの種類によって、サイクルが異なる場合もあります (三井住友カードなど) ので、ご注意下さい。

カード会社毎の締め日と支払日

YJ カード:月末締め、翌月27日払い

楽天カード:月末締め、翌月27日払い

オリコカード:月末締め、翌月27日払い

ジャックスカード:月末締め、翌月27日払い

セディナカード:月末締め、翌月27日払い

OMC カード:月末締め、翌月27日払い

三井住友カード (デビュープラスなどのプロパーカード):月末締め、翌月26日払い

 

三井住友カード (ANAカードなどの提携カード):15日締め、翌月10日払い 

りそなカード (その他VJA グループのカードも同様):15日締め、翌月10日払い

JCB カード:15日締め、翌月10日払い

セブンカード・プラス:15日締め、翌月10日払い

MUFG カード:15日締め、翌月10日払い

東急カード:15日締め、翌月10日払い

三井住友トラストカード:15日締め、翌月10日払い

リクルートカード:15日締め、翌月10日払い

DC カード:15日締め、翌月10日払い

UCS カード:15日締め、翌月10日払い

 

NICOS カード (VIASO カードなど):5日締め、当月27日払い

シェルスターレックスカード:5日締め、当月27日払い

ライフカード:5日締め、当月27日払い

アプラスカード (ラグジュアリーカードなど):5日締め、当月27日払い

 

セゾンカード:10日締め、翌々月4日払い

UC カード:10日締め、翌々月4日払い

 

 

イオンカード:10日締め、翌月2日払い

エポスカード:27日締め、翌月27日払い (又は4日締め、翌月4日払い)

ビューカード:月末締め、翌々月4日払い

ポケットカード (ファミマTカードなど):月末締め、翌々月1日払い

支払いを先延ばしに出来るカードは?

 上記の表を見て、カード会社によって、あるいは、カードの種類によって、サイクルが全然違うことに気付いたと思います。この情報を元に、カード利用者が考える必要があるのは、「支払いを可能な限り先延ばしにしたい時に、どのカードを何時利用するか?」ということです。答えは、ビューカードです。ビューカードについては、こちらの記事で詳しく解説しています。レビュー記事はこちらです。

 ビューカードは、月末締め、翌々月4日払いのカードです。例えば、5/1 に大きな買い物をした場合、その料金の支払いは7/4 ということになります。サラリーマンの方でボーナスが支給されるのを待ってから支払いたい場合や、単純に支払いを遅らせて、キャッシュフローを改善したい場合に便利なカードです。オススメのビューカードは、ビックカメラSuicaカードです。理由はこちらの記事で解説しています。

ビューカードはJR東日本の定期券購入・Suicaチャージでお得なクレジットカード

 

ビューカードで人生変わった話

まとめ:クレジットカードの締め日と支払日

 クレジットカードの支払いサイクルには、締め日支払日があります。締め日とは、集計期間の最終日のことを指し、支払日とは、集計期間の合計金額が銀行口座から引き落とされる日のことを指します。手持ちのクレジットカードの締め日と支払日を把握しておくことで、より便利にカードショッピングが出来、支払日に引き落としエラーが発生して、カード会社の信頼を失うという最悪の状態を回避出来ます。キャッシュフロー改善や支払日を少しでも先延ばしにしたい場合は、支払日が遅めのクレジットカードを利用すると良いでしょう。勿論、使い過ぎには注意しましょう。

クレジットカード裏面の署名は何故必要?サインがないとどうなるの?

クレジットカードを持っている方は、カードの裏面に署名をするようにカード会社から指示があると思います。カード枚数が多い方や長年カードを使っていて、更新カードを使っている方は、次第に面倒になってサインをしていない方もいるのではないでしょうか?もし、貴方が自分のカードの裏面にサインをしていないとしたら、どれほど恐ろしいことになるのかをこの記事では紹介します。

そもそもサインは何故必要なのか?

 クレジットカード裏面の署名は、そのカードを使って店頭で買い物をする時に、その支払いをカード保有者本人が行なったということを証明する為に必要なのです。

 店頭で買い物をする時に、暗証番号の入力かサインのどちらかを要求されることが多いと思います。これらの動作をカード利用者に対して求める目的は、本人確認なのです。そのカードを利用した人が、確かにカード利用者本人であり、売上伝票に表示されている金額、支払方法を了承した、という客観的な支払の証拠になります。

 万が一、カードが盗難・紛失にあい、第三者によって不正に利用された場合、利用した店舗でのサインとカード裏面のサインを照合して、筆跡を確認します。他人の名前を書くことは真似出来ても、筆跡を真似ることは容易ではありません。この方法で第三者による不正利用であることが確認出来た場合には、不正利用された金額をカード会社が補償してくれます (条件あり)。

カード裏面に署名をしないとどうなるの?

 カード裏面にサインがない場合、2つの大きな問題が発生します。1つは、店頭でカードを利用出来ない場合があることです。店頭でクレジットカード払いで消費員を購入する際、店舗はカード利用者に対して、その場でカード裏面に署名を求めることが出来ます。そして、もしこの要請に応じない場合は、そのカードでの支払いを拒否することも出来ます。これは、クレジットカードの不正利用対策として取られている措置です。カード裏面に署名がないカードは、カード本人が買い物をしているかどうかを判断出来ない為、第三者のカードを不正に利用している可能性が浮上します。こういった理由から、店舗ではサインがないクレジットカードを使ってカード決済を行う際、決済前にカード利用者にその場でサインを求めることがあります。

 私も実際にこのような場面を見たことがあります。つい先日も、コンビニで、私の前に会計をしていた客が、カードを差し出し、店員がカードを機械に通そうとした時、裏面を確認して、サインがないことに気付きました。その店員は、胸ポケットの黒ボールペンを取り出し、そのお客に対して「ご署名をお願いします」と言っていました。ほとんどの会計時にサインレス・暗証番号レスで決済を行うコンビニでだからこそ、不正利用に対して警戒しているということが分かり、安心しました。

 カード裏面にサインをしないことによる2つ目の問題点は、カードが不正利用された際に、不正利用された金額をカード会社に補償してもらえないということです。クレジットカードの裏面に署名をすることは、カード利用規約に記載されています。つまり、カード裏面にサインをしないで利用するという行為は、カード規約違反に当たります。カード会社によってはカード裏面に署名をしていない場合の不正利用は、補償対象外であるということを明記している場合もあります。万が一、不正利用されても、その金額は全額自己負担することになってしまいます。このような最悪の状態を避ける為に、忘れずにサインをしましょう。

署名は漢字?ローマ字?苗字のみ?ニックネーム?

 カード裏面の署名に関して、規定は何もありません。漢字で書けという指定もなければ、フルネームでなければならないという制約もありません。上記で述べた通り、カード裏面のサインは、カード保有者本人が利用したということを証明するためのものなので、大事なのは署名の種類ではなく、筆跡なのです。カード裏面のサインの筆跡と、店頭での買い物時のサインの筆跡が同じであれば、カード保有者による利用であることの証明になります。

 このことから、漢字以外に、ひらがなやカタカナでのサインでもOKだし、イニシャルだけでも問題ありません。(不正利用を防止するという観点からみると、文字数が多いフルネームや、画数が多い漢字での署名の方が筆跡を真似されにくくなるとは思いますが。)

 なお、外国人の不正利用されないように、漢字で署名すべきだという主張がありますが、これは主にどこでカードを利用するかを考えてから、どの言語で署名をするべきか決めと良いでしょう。主に日本国内で利用するのであれば、日本人に不正利用されにくいように、日本語以外の言語で署名したり、海外での利用が多い方なら、日本語 (漢字以外にもひらがな・カタカナ) での署名が、不正利用防止には有効かもしれません。ちなみに、海外で利用する場合には、ホテルのチェックイン時などに、パスポートチェックと同時にクレジットカードで決済 (デポジット) し、署名を求められる場合があります。この場合には、パスポート上のサインと、カード裏面のサインが違う言語やスタイルで書かれていると、本人確認が出来ない場合があるので、ご注意下さい。

家族カードや追加カードの署名は誰の署名?

 配偶者や家族向けに追加発行する家族カードや追加カードの裏面の署名欄には、誰の名義でサインをすれば良いのでしょうか?答えは、カード名義人本人のサインです。クレジットカードは、カード名義人本人 (個人) に対してカード会社から貸し出されるものなので、家族カードや追加カードであっても、本会員ではなく、カードに記載されている名義人本人の署名が必要です。

まとめ

 いかがでしたでしょうか?この記事では、クレジットカード裏面に署名をすることの意味と、署名をしないことによって引き起こされる2つの深刻な問題を紹介しました。

 クレジットカード裏面のサインによって、カード利用者がカード保有者本人であり、レシートに記載された金額・支払方法を承認したという証拠になります。万が一、カード裏面に署名がない場合、店舗はその場でカード利用者にサインと求めることが出来、お客がサインを断った場合は、そのカードでの取引を拒絶することが出来ます。これは、カードの不正利用防止の観点から講じられている措置であり、不正利用による犯罪を減らそうという取り組みの一環です。

 カード裏面にサインがない状態のカードが、第三者によって不正利用された場合、カード会社による不正利用補償が受けられません。これは、カード裏面に署名することがカード規約によって定められており、署名をしていないということは規約違反に当たる為です。

 もし、1枚でも裏面に署名をしていないカードがある場合は、今すぐに署名をしましょう。クレジットカードは、正しい知識を持って適切に利用しましょう。

クレジットカードの国際ブランドとは?5大国際ブランド比較

クレジットカードには、JCB、VISA、Mastercard、Diners、American Express などの、国際ブランドと呼ばれるカテゴリーがあります。この記事では、国際ブランドとは何か、国際ブランドの種類、国際ブランドの比較、オススメの国際ブランドを紹介します。

国際ブランドとは?

 国際ブランドとは、あるクレジットカードが特定の店舗だけではなく、日本中、世界中で利用可能かどうかを示すブランドのことです。国際ブランドが付いているクレジットカードは、そのカードに付いている国際ブランドの加盟店舗であれば、ネットショップも含めて、全世界で利用可能です。

 国際ブランドが付いていないカードは、「ハウスカード」と呼ばれ、そのカードを発行している会社の店舗でしか利用出来ません。例えば、セディナとコスモ石油が提携して発行している、コスモ・ザ・カード・ハウスは、日本国内のコスモ石油のガソリンスタンドでのみ利用可能なハウスカードです。コンビニなどのコスモ石油以外の店舗では一切利用出来ません

国際ブランドの種類は?

 全世界で使える国際ブランドは、「5大国際ブランド」と呼ばれています。以下の5つの国際ブランドのことを指しています。

・VISA (ヴィザ)

・MasterCard (マスターカード)

・JCB (ジェーシービー)

・American Express (アメリカン・エキスプレス / アメックス)

・Diners Club (ダイナースクラブ)

国際ブランドの比較

 上記で挙げた5大国際ブランドには違いがあります。最も大きな違いは、加盟店舗数です。この店舗数が大きければ大きいほど、その国際ブランドのクレジットカードを利用出来る店舗が多いということになります。

 参考資料として、世界的に有名な決済関連レポートである The Nilson Report (2016) によると、2015年の世界全体の総購入取引件数の内訳は以下の通りでした。

  VISA: 56%

  Mastercard: 26%

  *UnionPay (中国銀聯): 13%

  American Express: 3%

  JCB: 1%

  Diners Club: 1%

*UnionPay (中国銀聯) は、中国国内で最も普及している国際ブランドです。

オススメの国際ブランドは?

 日本国内でしかクレジットカードを利用しないのなら、国際ブランドはVISA、Mastercard、JCB のどれかを選べば問題ないです。JCBは日本発祥の国際ブランドなので、日本国内のほとんどの店舗で利用可能です。一方で、American Express はJCBと提携しており、JCBカードが利用可能な店舗では、大抵American Express のカードも利用可能です。Diners Club は、日本国内でも加盟店が少なく、大手スーパー、飲食店、食料品店なのでしか使えません。

 海外でカードを利用する予定がある場合 (旅行、留学、出張など) は、VISA か Mastercard を持つべきです。VISA や Mastercard は全世界で加盟店舗が最も多く、利用不可能な店舗を探す方が困難なくらいです。そして、VISA と Mastercard 以外の国際ブランドのカードは、海外ではほとんど使えません。JCB、アメックス、ダイナースのカードは、海外では使える店舗がかなり限られます。

 私は、大学生時代、9ヶ月間アメリカに留学していました。現地のスーパーや食料品店で買い物をしたり、床屋やレストランにも行きました。私はVISAブランドのカードとMastercardブランドのカードを両方持って行きました。ほとんどの店舗に VISA や Mastercard のシールが貼ってありました。それ以外の国際ブランドのシールは滅多に見かけませんでした。ほぼどの店舗でも使える、という安心感はとても心地良かったです。日本国内に限らず、海外で利用する可能性がある方は、VISAかMastercardでのクレジットカード発行を強くオススメします

VISAブランドのデメリット

 全世界で最も利用されている国際ブランドはVISAですが、問題点もあります。それは、ApplePay での利用が制限されている点です。VISAブランドのカードをApplePayに登録した場合、アプリ上での支払いにVISAブランドのカードを利用することが出来ません。例えば、Suicaアプリから、モバイルSuica に1,000円チャージしたい時に、ApplePay に登録しているクレジットカードから選ぶことが出来ます。この時、VISA ブランドのカードは支払いに利用出来ません。JCB か Mastercard のカードしか選択出来ません。日常的にApplePay でアプリ内支払いを利用している方は、Mastercard を選ぶことをオススメします

国際ブランドを選べるクレジットカード

 クレジットカードを新規発行する際、ほとんどのクレジットカード会社は国際ブランドの選択肢を複数用意しています。例えば、以前紹介したイオンカードは、VISA、Mastercard、JCB の3種類の中から、希望の国際ブランドを選ぶことが出来ます。また、三井住友カードは、VISA か Mastercard の2つから (券種によってはVISA のみ)、ビューカードは、券種によって、VISA、Mastercard、JCB の3種類か、VISA か JCB の2種類の中から選ぶことが出来ます。

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