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クレジットカードの基礎

UCプラチナカードはポイントが貯まりやすいのか?ポイント還元率とメリットを解説

2021年6月に、

UCプラチナカードというカードが新登場しました。

UC PLATINUM カード

(出典: UCプラチナカード公式サイト)

 

年会費が¥16,500 (税込) と安いプラチナカードとして

一時期、Twitter で有名になりましたが、

その後ほとんど情報が出てきませんw

 

UCプラチナカードはポイント還元率が高いのか?

 

ググってみても情報が出てこなかったので、

私が計算したUCプラチナカードの還元率、

UCプラチナカードのメリットとデメリット、

UCプラチナカードを使いこなせる人はどんな人か、

ということをこの記事で紹介します。

UCプラチナカードの基本情報

年会費: ¥16,500(税込)

家族カード年会費: ¥3,300(税込)

 

国際ブランド:VISAのみ

 

ポイント還元:利用金額の合計1,000円毎に2ポイント (1ポイント = 5円相当)

 

海外旅行保険自動付帯

 

国内旅行保険自動付帯

 

通信端末修理費用保険:自動付帯 (年1回、最大¥30,000まで)

 

ショッピングガード:自動付帯

 

その他特典:宿泊施設優待、飲食店優待

 

タッチ決済を搭載

ポイント還元率は?

UCプラチナカードのポイント還元率は、

計算が少し複雑です。

 

基本ポイントとしては、

1,000円毎に2ポイントで、

1ポイント = 5円相当なので、

1%還元です。

 

この基本還元率に上乗せして、

ボーナスポイント制度があります。

 

当年10月〜翌年9月までの12ヶ月間に

ポイントが付く月が10回以上ある場合、

100ポイントがボーナスポイントとして付与されます

 

「ポイントが付く月」ということは、

「税込1,000円以上の買い物がある月」ということです。

 

さらに、上記の条件を達成した上で、

UCポイントが累計で1,000ポイント以上貯まると、

150ポイントがボーナスポイントとして付与されます

 

1年間の内に1,000ポイント貯めようと思うと、

50万円以上利用する必要があります。

 

50万円利用した場合のポイント還元率は以下の通りです。

 

通常ポイント (1%):1,000

ボーナスポイント 1 (1年間で10回以上ポイントをゲット):100

ボーナスポイント 2 (累計1,000ポイント以上ゲット):150ポイント

 

合計:1,250ポイント = 6,250円相当

(1ポイント = 5円の景品に交換した場合)

 

6,250 ポイント / ¥500,000 = 1.25%

 

1年間でほぼ毎月1,000円以上、

合計で50万円使った場合は、1.25%のポイント還元率となります。

 

 

しかし、この還元率には、年会費が含まれていません。

 

年間のポイントから年会費を引くと、

6250 – 16500 = -10,250

 

還元率に直すと、

-10,250 / 500,000 = -2.05%

 

年会費を加味すると、

年間で50万円しか使わなかった場合の還元率は

なんとマイナスになってしまいます。

 

 

年間で100万円使った場合も計算してみましょう。

 

通常ポイント (1%):2,000

ボーナスポイント 1 (1年間で10回以上ポイントをゲット):100

ボーナスポイント 2 (累計1,000ポイント以上ゲット):150ポイント

 

合計:2,250ポイント = 11,250円相当

11,250 ポイント / ¥1,000,000 = 1.125%

 

年会費を加味すると、

11,250 – 16,500 = -5,250

 

-5,250 / 1,000,000 = -0.525%

 

 

年間で100万円使った場合でも、

還元率はマイナスになってしまいます。

 

 

UCプラチナカードのポイント還元率は低すぎます

 

ポイント目的で作るカードではないですね。

UCプラチナカードのメリットは?

ポイント還元率だけを見ると、

マイナスになってしまうことがわかりました。

 

ではUCプラチナカードにはポイント還元以外の

どのようなメリットがあるのか?

 

UCプラチナカードでは

VISAのプラチナカードに付いているサービスが

一通り利用できます

 

具体的には、以下のサービスを利用できます。

 

VPCC (Visa プラチナコンシェルジュセンター)

Visaプラチナ空港宅配 (1個目が¥500になる)

Visaプラチナ海外WiFiレンタル

Visaプラチナ空港送迎ハイヤー

空港ラウンジサービス

Visaプラチナラグジュアリーダイニング

Visaプラチナホテルダイニング

グルメクーポン

Visaプレミアムカーレンタル

Visaプラチナゴルフ

 

上記のサービスは

UCプラチナカードに限らず、

VISAブランドのプラチナカードを持っていれば

利用できるサービスです (一部カード会社が発行するプラチナカードを除く)。

 

 

UCプラチナカードを使いこなせるのはこんな人

ポイント還元率には魅力のないUCプラチナカードですが、

VISAブランドのプラチナカードのサービスは利用できます。

 

そして、他のVISAプラチナカードは

UCプラチナカードよりも年会費が高いものが多いです。

 

三井住友カードプラチナ:¥55,000 (税込)

三井住友カードプラチナプリファード:¥33,000 (税込)

エポスプラチナカード:¥20,000 (税込、招待状を受け取っていない場合は¥30,000)

セディナプラチナカード:¥33,000

 

など。

 

 

これらのプラチナカードと同等のサービスを

¥16,500 (税込) という安い年会費で受けることができる

 

これがUCプラチナカードのメリットですね。

 

ということは、

UCプラチナカードを使いこなせるのは、

VISAプラチナカードのサービスを利用する予定のある人

ということになります。

 

24時間営業のコンシェルジュデスクに

旅行やレストランの手配をお願いすることが多い、

少し高級なホテルやレストランを利用することがある、

 

または、通信端末修理費用保険という、

珍しい補償サービスを使って、

モバイルゲーム機 (Nintendo Switch や PSPなど) の保険代わりにしたい場合にも、

UCプラチナカードを手に入れるメリットはあると思います。

まとめ

この記事では、

UCプラチナカードのポイント還元率とメリットと、

UCプラチナカードを使いこなせるのはどんな人か、

について解説しました。

 

ボーナスポイント、年会費を含めて

ポイント還元率を計算してみると、

年間50万円使った場合も、100万円使った場合も、

還元率はマイナスになってしまいます。

 

UCプラチナカードは

ポイント還元率が高いカードを探している人には向きません。

 

UCプラチナカードのメリットとしては

安い年会費で、VISAプラチナカードのサービスを受けることができることです。

 

コンシェルジュデスク、レストランやホテルでの優待を

活用する予定があるなら、

UCプラチナカードに申し込んでみる価値はあると思います。

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クレジットカードの基礎

「ランチタイムはカード使えない」それ、加盟店規約違反です!

クレジットカードのシールが貼ってある店を探して入ったのに、

会計をするときに、

「ランチタイムはカードは使えません。」

と言われた。

 

あるいは、

「カード払いだと手数料がかかります。」

とか、

 

「カード払いは1,000円以上からしかできません。」

という店もあります。

 

あなたはこんな経験ありませんか?

 

これらのケースは全て、

加盟店規約違反です!

 

今回の記事では、

悪質なクレジットカード加盟店規約違反の例と

そのような店舗に来てしまった場合の対処法を解説します。

加盟店規約違反の例 1 ランチタイムのカード利用拒否

悪質な飲食店では、

「ランチタイムはカードは使えません。」

などと店員が伝えてくる場合がありますが、

これは加盟店規約違反です。

 

各カード会社の加盟店規約で明確に禁止されています。

 

JCBの加盟店規約第11条第2項に、

加盟店は、有効なカードを提示した会員または有効なギフトカードの使用者に対し、

信用販売またはギフトカードの取扱いを拒絶したり
直接現金払いや他社の発行するクレジットカードまたはギフトカードの利用を要求したり、

現金客と異なる代金を請求したり、

信用販売またはギフトカードの取扱いの金額に本規約に定める以外の制限を設ける等、

会員またはギフトカードの使用者に不利となる差別的取扱いを行わないものとします

引用元:JCB加盟店規約

 

 

三井住友カードの場合も、

加盟店規約第7条第9項に、

加盟店は、有効なカードを提示した会員に対して、

商品の販売代金ならびにサービス
提供代金について手数料等を上乗せする等

現金客と異なる代金の請求をすること、

よびカードの円滑な使用を妨げる何らの制限をも加えないものとします。

また正当な理由なくして信用販売を拒絶し、

代金の全額または一部(税金、送料等を含む)に対して

直接現金支払いを要求する等、

会員に対して差別的取扱いは行わないものとしま

引用元:三井住友カード加盟店規約

 

その他のカード会社の規約を見ても、

同様の文面が載っています。

 

参考までに、リンクを載せておきます。

アメリカン・エキスプレス加盟店規約

ダイナースクラブ加盟店規約

セゾンカード加盟店規約

ユーシーカード加盟店規約

イオンカード加盟店規約

 

日本国内においては、

VISA / MasterCard ブランドなら三井住友カード、

JCB、アメックス、ダイナースブランドなら

JCB カードと加盟店契約を結んでいるはずなので、

クレジットカードが使える店舗では、

三井住友カードかJCBカードのどちらか又は両方と加盟店契約を結んでいるはずです。

 

ということは、

三井住友カードやJCBが

個別に条件を設定した上で契約している特殊な場合を除き、

カードが使える全ての店舗では、

三井住友カードやJCBの加盟店規約に従うことが必要です。

 

加盟店規約に違反して、

「ランチタイムはカードは使えない」と言っている店舗を見つけたら、

後に解説する方法で、カード会社に通報しましょう。

加盟店規約違反の例 2 カード利用金額の下限・上限などの制限

「カード払いは1,000円以上からしかできません。」

というように、

カード決済の金額に制限をかけることも、

加盟店規約違反です。

 

先ほど引用した加盟店規約の文章にも

以下のように明記されています。

 

JCBの加盟店規約第11条第2項に、

加盟店は、有効なカードを提示した会員または有効なギフトカードの使用者に対し、

信用販売またはギフトカードの取扱いを拒絶したり
直接現金払いや他社の発行するクレジットカードまたはギフトカードの利用を要求したり、

現金客と異なる代金を請求したり、

信用販売またはギフトカードの取扱いの金額に本規約に定める以外の制限を設ける等、

会員またはギフトカードの使用者に不利となる差別的取扱いを行わないものとします

引用元:JCB加盟店規約

 

 

三井住友カードの場合も、

加盟店規約第7条第9項に、

加盟店は、有効なカードを提示した会員に対して、

商品の販売代金ならびにサービス
提供代金について手数料等を上乗せする等

現金客と異なる代金の請求をすること、

よびカードの円滑な使用を妨げる何らの制限をも加えないものとします

また正当な理由なくして信用販売を拒絶し、

代金の全額または一部(税金、送料等を含む)に対して

直接現金支払いを要求する等、

会員に対して差別的取扱いは行わないものとします。

引用元:三井住友カード加盟店規約

 

その他のカード会社の加盟店規約にも同様の文言があります。

加盟店規約違反の例 3 カード利用時に手数料を客に請求する

「カード払いの場合は、手数料5%をいただきます。」

などとクレジットカード決済に対して手数料を請求することも加盟店規約違反です。

 

オーストラリアでは、

カード決済手数料を客に請求しても良いことになっていますが、

日本では、決済手数料は店側が負担しなければならないもので、

客に請求することは加盟店規約違反です。

 

先ほどから引用している文面に、

やはり明記されています。

 

JCBの加盟店規約第11条第2項

加盟店は、有効なカードを提示した会員または有効なギフトカードの使用者に対し、

信用販売またはギフトカードの取扱いを拒絶したり
直接現金払いや他社の発行するクレジットカードまたはギフトカードの利用を要求したり、

現金客と異なる代金を請求したり

信用販売またはギフトカードの取扱いの金額に本規約に定める以外の制限を設ける等、

会員またはギフトカードの使用者に不利となる差別的取扱いを行わないものとします

引用元:JCB加盟店規約

 

 

三井住友カードの加盟店規約第7条第9項

加盟店は、有効なカードを提示した会員に対して、

商品の販売代金ならびにサービス
提供代金について手数料等を上乗せする等

現金客と異なる代金の請求をすること、

よびカードの円滑な使用を妨げる何らの制限をも加えないものとします

また正当な理由なくして信用販売を拒絶し、

代金の全額または一部(税金、送料等を含む)に対して

直接現金支払いを要求する等、

会員に対して差別的取扱いは行わないものとします。

引用元:三井住友カード加盟店規約

 

その他のカード会社の加盟店規約にも、やはり同様の文言があります。

加盟店規約違反の店舗を見つけたらどうすれば良いか?

加盟店規約違反の店舗を見つけたら、

まずは店員に反論しましょう。

 

「それは加盟店規約違反ですよ。」と。

 

それですんなりと解決すればいいですが、

それでも店員や責任者がゴネる場合は、

電子マネーなどで支払って、

後でカード会社に通報するか、

 

又はその場で使っているカード裏面の電話番号に電話して、

カード会社のスタッフに店員と話してもらう、という手もあります。

 

そもそも、加盟店規約違反をしている店には行かないことがベストですが、

たまたま入った店が規約違反をしている場合は、

その場で交渉するか (規約を破っている店側が悪いので)、

 

その場では妥協して電子マネーか現金で払い、

時間があるときにカード会社に通報するのがいいと思います。

 

なお、通報するときにはいくつか注意点があります。

 

 1. JCB や三井住友カードなどの王手カード会社に通報した方がいい。

    オリコカードやイオンカードなどは、

    直接加盟店契約をしている店舗にしか指導してくれない場合が多いです。

 

    JCB や三井住友カードのような王手カード会社なら

    加盟店と直接契約を結んでいる可能性が高いので、

    是正指導をしてくれる可能性が上がります。

 

 2. 通報する店舗の正式名称、電話番号、住所などの情報が必要。

    カード会社側が調査をするのに、

    加盟店の正式名称、電話番号、住所などの情報が必要になります。

 

    予めネットなどで調べておきましょう。

加盟店規約違反の通報先

電話で通報する場合は以下の電話番号にかけて、

加盟店の正式名称、電話番号、住所などの情報と

加盟店規約違反の具体的な内容 (「ランチタイムは使えないと言われた」など)

を伝えてください。

 

*JCBカードや三井住友カードを持っていなくても、

 以下から加盟店規約違反を通報できます

 

JCB: 0120-015-870 (携帯電話からは、 0570-015-870) 営業時間:9:00 ~ 17:00 (年中無休)

三井住友カード:0570-001-054 (カード番号の入力を要求されても無視しているとオペレーターにつながります)

        営業時間:9:00 ~ 18:00 (年末年始以外は年中無休)

 

 

インターネットの問い合わせフォームからも通報が可能です。

 

JCB: https://j-faq.jcb.co.jp/helpdesk?category_id=95&site_domain=default

三井住友カード: https://support.smbc-card.com/nyukai

 

返答をもらうまでに数日かかりますが、

店舗名称、電話番号、住所をコピペできるので楽です。

まとめ:加盟店規約について知って、カードショッピングを便利にしよう

この記事では、

よくあるカード加盟店規約違反の3つの例と、

規約違反をしている店舗への対処法を紹介しました。

 

国策としてキャッシュレスを推進しているのに、

自分の利益のために、ランチタイムのカード利用を拒否したり、

カードで払える金額に制限を設けたり、

カード払いに手数料を上乗せするなど、

悪質な加盟店が存在します

 

クレジットカードのステッカーが貼ってあることを確認してから店に入って、

会計をするときになって、

「使えない」とか「手数料がかかる」と言われると

うんざりしますよね?

 

「現金しか使えない店」だと分かっていれば、

予め現金を持っていきますが、

クレジットカードのステッカーで客を呼んでおいて、

支払い時に制限を設けるのは、極めて悪質な騙し打ちです。

 

そんな店には2度と行かないとともに、

カード会社に通報しましょう。

 

加盟店規約に同意して、カード加盟店になっているはずなので、

規約違反は許してはいけないと思います。